地域で取り組む野良猫との共存

2018年12月20日

今年も滋賀県内各地でイベントに参加させていただき、
譲渡会や啓発活動をさせていただきました。
地域で取り組む野良猫との共存

イベントでは、必ずと言っていいほど同じような質問、相談をうけます。
「近所にたくさん猫がいるんです、どうすればいいですか」
「近所で猫にエサをあたえている人がいるんです、どうすればいいですか」

しかし残念ながら、簡単に
「分かりました保護します!」とは言えないのが現状です。

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立派な保護施設があるわけではありません、
ボランティア活動、もちろん報酬なんてありません。

普通の家、生活のために仕事して、家事をして、
その合間にペットの世話をする、皆さんと同じです。
合間に保護っこの世話をしているだけです。

全ての保護以来を受けいれるほどのスペースや費用はありません。

「じゃあ動物保護管理センター(保健所)に連れて行けばなんとかしてもらえるの?」

管理センターでも収容スペースには限りがあります。
職員さんも24時間居るわけではありません。

地域で取り組む野良猫との共存


平成29年度、滋賀県動物保護管理センターに収容された猫の数
成猫208匹 (102匹) 子猫 531匹(666匹) 計739匹
※カッコ内は28年度の数字です
その内、殺処分されたのは 
成猫170匹(70匹) 子猫349(507匹) 計519匹

数字を見て分るように収容されるのはほとんどが子猫です。
管理センターの職員が猫の捕獲を行うことはありません。
全て、一般の方による管理センターや保健所への持ち込みです。

成猫の収容数が28年度より29年度の方が倍以上に増えています。
ケガをした猫を見つけ、「管理センターへ連れて行けばなんとかしてもらえる」
その結果、
全体では収容数に対して7割、成猫の場合8割もの命が殺処分されています。

地域で取り組む野良猫との共存


管理センターでは定期的に譲渡前講習会を開き、猫達の新しい飼い主さんを募集しています。
ボランティアも各地のイベントで譲渡会を開いています。
それでも、収容数に対して2割3割の命しか救えていません。

管理センターの職員さん、ボランティアだけが頑張っても限界があります。
ただ新しい飼い主さんを探すだけでなく、
まずは管理センターに収容されてしまう、連れてこられる命を減らすことではないでしょうか。

地域で取り組む野良猫との共存

猫問題の解決のためには、地域自らの主体的な取り組みが不可欠です
地域の皆さんで猫問題を考えてみませんか?取り組んでみませんか?

人と野良猫が共存できる方法として、
産まれてくることを望まれていない命を制限することです。
野良猫達の避妊・去勢手術をしてあげることで
野良猫が増える事を防ぎます。処分されてしまう命を減らします。

地域で取り組む野良猫との共存


『TNR(地域猫活動)』という方法を知っていますか?

※地域猫活動・・・活動する地域の自治体または管理者の了承を得たうえで、住民またはボランティアグループなどが、
飼い主のいない猫に不妊去勢手術を施し、当該猫を適正管理する活動をいう。


TNRとは
  T  はトラップ    罠で捕まえる    
  N  はニューター  避妊去勢手術をする
  R はリターン    元にいた場所に戻す

つまり、
野良猫を保護して、避妊去勢手術をして、 元いた場所に戻してあげる
その後、1代限りの命を地域の皆さんで暖かく見守ってあげる活動。のことです

地域で取り組む野良猫との共存


動物保護管理センターは地域猫活動を支援しています。

地域で協議の場を持ち、次の事項に承諾いただいた場合、
動物保護管理センター、市町担当部署、滋賀県動物愛護推進員や各ボランティア等と連携し、
不妊・去勢手術の負担を軽減するアドバイス等、地域で猫とうまくつきあっていくための支援をします。

地域で猫問題に取り組みたいとお考えの自治会等がありましたら、
自治会等を通じて動物保護管理センター(0748-75-1911)にご相談ください。
(まずは個人からご相談いただいても結構です)

野良猫の不妊去勢手術費、えさ代等を対象に、5万円(上限)の補助金の交付が受けられます

詳しくは滋賀県のホームページ⇒【猫について】 を一読ください

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